東京を撮り続けた写真家たち――変わる街を記録するということ
東京の都市風景を記録し続けてきた写真家たちの系譜を、公開情報からまとめた編集記事です。 · NETOKYO Editorial
変わり続ける東京の街並みを、写真というメディアで記録し続けてきた写真家たちがいる。日本の写真史の中で東京は繰り返し被写体となり、その記録は都市の記憶そのものを保存する役割も果たしてきた。
荒木経惟――私写真という手法
日本を代表する写真家の一人、荒木経惟氏は、自身の私生活や身の回りの東京の風景を撮り続ける「私写真」という手法で知られる。1971年に発表した写真集『センチメンタルな旅』をはじめ、日常の中の東京――路地裏、下町、変わりゆく街並み――を長年にわたり撮影し続けてきたことで、東京の都市風景を記録する写真家として国内外で高く評価されている。
森山大道――新宿という被写体
森山大道氏もまた、東京、とりわけ新宿を中心とする都市風景を長年撮り続けてきた写真家である。1960年代後半から70年代にかけての実験的写真運動「プロヴォーク」に参加し、粗い粒子とブレを特徴とするスタイルで、都市の猥雑さや匿名性を表現してきた。森山氏の作品は、高度経済成長期からバブル崩壊後に至るまでの東京の変貌を、時代ごとの空気感とともに記録した資料としても参照される。

東京都写真美術館という記録の場
こうした都市記録としての写真作品を収集・展示する拠点として、1990年に恵比寿に開館した東京都写真美術館が挙げられる。国内初の写真・映像専門の公立美術館として、都市風景を記録した写真家たちの作品を体系的に収集・保存し、企画展を通じて一般に公開してきた。都市の変化を追った写真作品が、単なる記録を超えて美術館に収蔵される「作品」として評価される仕組みが整ってきたことも、日本の都市写真の発展を支えてきた要因の一つである。
なぜ写真家は東京を撮り続けるのか
東京が繰り返し写真家の被写体に選ばれる理由として、高度経済成長・バブル・その崩壊・再開発という急速な変化を経験し続けてきた都市であることが挙げられる。同じ場所を数年おきに撮影するだけで、建物・看板・人々の服装が別物のように変わっている――こうした急激な変化の連続そのものが、都市を記録する写真家にとって尽きることのない題材であり続けている。
よくある質問
- 荒木経惟氏はどんな写真家ですか?
- 自身の私生活や身の回りの東京の風景を撮り続ける「私写真」という手法で知られる、日本を代表する写真家の一人です。
- 東京都写真美術館はどこにありますか?
- 東京都渋谷区恵比寿にあり、1990年に開館した国内初の写真・映像専門の公立美術館です。
- なぜ東京は写真の題材として選ばれ続けるのですか?
- 高度経済成長からバブル崩壊、再開発に至るまで急速な変化を経験し続けてきた都市であることが理由の一つとされています。
