水素で動く東京――脱炭素社会の最前線 | NETOKYO

日本の水素エネルギー政策と実用化の現状を、公開情報からまとめた編集記事です。  ·  NETOKYO Editorial

脱炭素社会の実現手段として、日本政府は早くから水素エネルギーに注目してきた。2017年策定の「水素基本戦略」を軸に、燃料電池車から水素発電まで、幅広い分野で実用化が進められている。

水素基本戦略という国家方針

日本政府は2017年、世界に先駆けて「水素基本戦略」を策定した。2023年には改定版が公表され、今後15年間で官民合わせて15兆円規模の投資を行う方針が示されている。水素は燃焼時に二酸化炭素を排出しないエネルギー源として、発電・輸送・産業分野での活用が期待されている。

燃料電池車という先行分野

水素活用の中でも先行してきたのが燃料電池車(FCV)である。トヨタ自動車の「MIRAI」は2014年に世界に先駆けて市販化された量産型FCVとして知られる。水素を燃料電池内で酸素と反応させて発電し、モーターを駆動させる仕組みで、走行時の排出物は水のみという特徴を持つ。普及の課題として、水素充填ステーションの整備が電気自動車の充電インフラに比べて遅れている点が指摘されている。

水素エネルギーのイメージ
燃料電池車や水素発電など、水素エネルギーの実用化が各分野で進んでいる

東京2020と水素

2021年に開催された東京オリンピック・パラリンピックでは、選手村での燃料電池バス運行や、聖火台・聖火リレートーチへの水素活用など、水素エネルギーの実用例が国内外に発信された。大会を一つの契機として、水素技術の社会実装を印象づける機会になったとされる。

普及に向けた課題

水素社会実現に向けた課題として、水素製造時の二酸化炭素排出(製造方法によって「グレー水素」「ブルー水素」「グリーン水素」に分類される)、輸送・貯蔵コストの高さ、充填インフラ整備の遅れなどが挙げられる。政府は再生可能エネルギー由来のグリーン水素の製造・輸入体制構築を今後の重点課題としている。

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よくある質問

水素基本戦略とはいつ策定されましたか?
2017年に世界に先駆けて策定され、2023年に改定版が公表されています。
トヨタのMIRAIとは何ですか?
2014年に世界に先駆けて市販化された量産型の燃料電池車(FCV)です。
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