外国人に日本語を教え続けて20年――「言語は文化の入り口」 | NETOKYO
Tokyo Stories
外国人に日本語を教え続けて20年――「言語は文化の入り口」
新宿で20年、世界中の人に日本語を教えてきた田辺京子さん。70か国以上の生徒と向き合ってきた彼女が語る、日本語と日本文化の「本当の魅力」。
「日本語を学ぶ人が変わった」
田辺京子さん(55歳)は新宿の日本語学校で20年間教えてきた。最初の頃の生徒は中国・韓国・東南アジア出身者が中心だったが、ここ10年で様変わりした。ヨーロッパ・北米・中東——アニメや日本食がきっかけで日本語を学び始めた若者が急増し、今は70か国以上の生徒が田辺さんの教室を訪れた計算になる。
「最近の子たちは、日本語を学ぶ理由がはっきりしている。『鬼滅の刃の台詞を原語で理解したい』『好きな寿司職人と日本語で話したい』。具体的な目標があると、上達が早い」と田辺さんは笑う。
言語を通じて見えてくる日本
田辺さんが語る「日本語を学んで気づくこと」
- 敬語の存在:相手との関係性によって言葉が変わる。「社会の構造が言語に反映されている」と多くの外国人が驚く。
- 「空気を読む」文化:日本語には「以心伝心」の概念が根付いており、言わなくても伝わることが多い。
- 季語・季節の豊かさ:俳句の季語を学ぶことで、日本人の自然への感受性が理解できる。
- 擬音語・擬態語の豊富さ:「ふわふわ」「きらきら」「どきどき」——日本語の擬音語は世界の言語の中でも特に豊富。
言語を学ぶということは、その国の人たちの「世界の見方」を学ぶということ。日本語が話せるようになると、日本がもっと好きになる。それは20年間変わらない。
— 田辺京子(日本語教師・新宿)NETOKYOの視点
世界中から「日本語を学びたい」という人が集まる東京は、文化のハブとしての役割をさらに強めている。言語を通じて文化を理解する——その入り口としての東京の魅力は、まだ十分に語られていない。
